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09. ギャップがあるなら、埋めていこう

09. ギャップがあるなら、埋めていこう

同一賃金の実現を世界に呼びかける

Glassdoorは、男女の賃金格差是正に向けて努力を重ねています。従業員と雇用者が格差是正に役立てるための研究の他、ここ数年間は便利なツールの提供にも専念してきました。解決への道のりは、まだ半ば。それでも透明性高い、データ主導型の研究が、賃金格差是正への取り組みを力強く後押ししています。

男女の賃金格差は、この10年間にわたって常に大きな議論を巻き起こしてきました。多くの公人が同一賃金を支持することで、格差問題の認知度向上も進んでいます。しかし残念ながら、依然として女性の賃金は男性より約20%も低いのが現実です。世界が注目する格差是正への取り組みは、どのくらい進展しているのでしょうか?

著名な経済学者のアンドリュー・チェンバレン博士も、賃金格差を専門的に研究していたひとり。企業の働きやすさを口コミで評価するGlassdoorの事業に、チーフエコノミストとして参画しました。

「入社した2014年当時は、Glassdoorもまだスタートアップの段階。それでも保有するデータは質が高く、実際の労働条件に関する詳細な情報をたくさん持っていました。この情報を正しく使えば、社会全体に好影響が及ぼせるのではないかと期待したんです」

目標は、従業員から収集したデータをもとに企業と対話し、賃金の設定に影響を与えること。しかしGlassdoorはまだ駆け出しの小規模な会社で、実績や信用もありません。「まずは自分たちの主張に耳を傾けてもらうため、綿密な作戦を立てる必要がありました」とチェンバレン博士は振り返ります。

創業以来、「職場の透明性を高めよう」とメッセージしてきたGlassdoor。設立から1年で、自社サイトに250社以上の完全な給与情報を公表するなど、同一賃金の重要性を誰よりも早く提唱してきた先駆者としての自負もあります。そんなGlassdoorにとって、男女の賃金格差は取り組む必然性のある課題だと、チェンバレン博士は考えるようになりました。

「企業のリーダー、政治家、各界著名人などが、男女の賃金格差を終わらせようと声を上げるようになっていました。そこでGlassdoorが掲げる透明性という基本理念を、賃金格差解消に向けた研究の糸口にしたのです」

2016年、Glassdoorは初めての詳細な研究によって、残酷なまでの格差を暴き出しました。調査対象となった全ての国で、女性の賃金は男性よりも劣っており、同じ企業内の同じ役職でも、同等の学歴と経験がある女性でも、男性のほうが明らかに優遇されていたのです。

「米国の正社員50.5万人以上から、給与情報を取得しました。このデータを分析すると、2016年の時点で男性の基本給が女性より24.1%も高いことが分かったのです」

このデータが公表されたことで、男女の賃金格差問題を議論する準備は整いました。しかし社会を変えるには、もっと注目を集められる大きなアクションも必要だとチェンバレン博士は考えました。

「企業のリーダー、政治家、各界著名人などが、男女の賃金格差を終わらせようと声を上げるようになっていました」

Glassdoorのチーフエコノミスト
アンドリュー・チェンバレン博士

「そこで有力な女性運動家たちを集め、円卓会議を主催しようと思いつきました」

研究の発表から1ヶ月後の2016年4月、男女の賃金格差解決に向けて議論する円卓会議がニューヨークで開催されました。大統領候補(当時)のヒラリー・クリントン氏と、五輪を制した米国女子サッカー代表キャプテンのメガン・ラピノー氏も招待され、「男女の賃金格差を解消する鍵は給与の透明性である」と採択されました。


Equal Pay Dayの円卓会議でヒラリー・クリントン氏が賃金格差の解消を呼びかけた

給与の透明性により、女性の求職者が増加し、マッチングが増え、失業期間が短縮され、職場の生産性すら向上するのです。

職場の透明性を推進するGlassdoorは、研究と円卓会議の結果を具体的なアクションにつなぐことのできる立場にあります。早速、無料で使える同一賃金評価アプリなどのツールを開発し、雇用者と従業員が自社の男女の賃金格差を分析できるようにしました。それから3年後の2019年、Glassdoorは新たな指標を用いた追跡調査を発表。アメリカにおける男女の賃金格差が、21.4%にまで縮小したことが明らかになったのです。3年間で2.7%という変化を、チェンバレン博士は冷静に受け止めています。

「進展があったことは確かですが、まだ世界中に著しい賃金格差が残っています。この大きな現実から、目を背けてはいけません。多数の研究論文が、私たちの調査を引用してくれました。喜ばしいことでもありますが、依然として多くの試練が立ちはだかっているのも事実。問題を克服すべく、新しい方法を探し続ける必要があります」

賃金の平等と透明性を求める運動は、現在も進行中です。格差を是正するには、企業、政府、個人の持続的な行動が欠かせません。チェンバレン博士は語ります。

「売り手市場で人材確保の競争が激しくなり、賃金格差に対する批判も厳しくなっています。同一賃金を推進する議論は、これから本格的に活発化することでしょう。目標に向かって懸命に取り組み、関連する他の問題にも目を配りながら、平等な社会を実現したいと願っています」

2016年の円卓会議に参加したメガン・ラピノー氏は、2019年のワールドカップでもチームを世界一に導きました。最後に、切迫感あふれる彼女のコメントを紹介します。

「今すぐ立ち上がって行動してください。心の中で不公平だと感じることを、決して受け入れないで」

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“未来の当たり前をつくる”

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